平城宮の価格
2019年7月5日平城京と平城宮の違いってわかりますか?私は行くまで知りませんでした。
和銅3年(710年)、明日香に近い藤原京(奈良県橿原市)から奈良盆地の北端につくられた平城京に都が移されました。唐の長安をモデルにして設計され、南北約5km、東西約6km、都の中央北端には政治の中心となる「平城宮」がつくられました。平城宮は約1km四方の広さで、大極殿(だいごくでん)や朝堂院などの宮殿のほか、天皇の住まいである内裏があり、この平城宮で様々な国事儀式が行われていたとのことです。そして、この平城宮のなかに第一次大極殿があります。
平城宮第一次大極殿は、宮殿の中で最も重要な建物で、即位の儀式や元日の朝賀には天皇の玉座である「高御座(たかみぐら)」がおかれました。間口約44m、奥行き約20m、二階建て、屋根の高さは27mです。復元に際しては、発掘調査のデータや現在残っている奈良時代の建物などを参考に、平成13年から9年かけて、平城遷都1300年の平成22年に完成しました。
平城宮跡資料館ウェブサイト↓
https://www.nabunken.go.jp/heijo/museum/page/daigokuden.html
延べ面積を計算すると、約1,800㎡ですが、2階が狭いので1,600㎡くらいでしょうか。ボランティアのおじさんがいろいろと説明してくれたなかで、工事費用についても説明してくれたのですが、忘れてしまった…確か、1,000万円/㎡くらいだったような…
そこで、ネットで調べてみたら、ありました。
総工事費が約180億円。㎡単価だと約1,100万円、坪単価約3,600万円!聞いたことのない金額です(笑)。使われている柱が、樹齢約250年の国産の檜。1本2,500万円くらいするそうです。このような木が全部で44本、奈良県産だけでは足りず、全国から集めたとのことです。
参考までに、大極殿院地区の土地の値段も調べてみました。
平城宮跡資料館のウェブサイトによると、大極殿地区の面積は320m×180m=57,600㎡です。
平成30年路線価図によると、周辺の路線価は97,000円/㎡です。(平城京内は路線価の設定がないようなので、周辺の路線価を採用しました)
http://www.rosenka.nta.go.jp/main_h30/osaka/nara/prices/html/73100f.htm
地価公示水準に直すと、97,000円÷0.8=121,250円ですので、121,250円×57,600㎡=6,984,000千円。約70億ということですね。
現在の価格だと、土地建物合わせて約250億円になります。これが高いか安いかは分かりません(笑)が、当時は日本の首都であったわけで、相当なお金と労働力を注ぎ込んで造成・建築したのでしょう。
機会があったら、ぜひ訪れてみてください。