共同抵当権

担保設定の方法でよく利用されているのが、共同抵当権です。

債権者が同一債権の担保として数個(複数)の不動産に設定する抵当権のことをいいます。共同抵当権は、複数の不動産が同一債権の担保となっているため担保価値の集積と危険分散を図る(不動産価値の下落時にも、複数の不動産により担保価値の毀損を最小限にとどめる)ことができます。

わが国の法制が、土地と建物を別個の不動産としていることもあり、多くの場合、共同抵当権が設定されています。共同抵当権が設定されると、個々の目的不動産の登記簿に、これと共同抵当関係に立つ他の不動産が存する旨が記載されるとともに、共同担保目録が作成されます。実務の現場では「共担(きょうたん)」と呼んでおり、対象不動産の確定や担保徴求漏れをチェックするときにも使います。

特に、先順位の共同抵当権が設定されている場合、その内容を共同担保目録でチェックすることは非常に有用です。

先順位の抵当権設定状況(どの土地や家屋に抵当権が設定されているか)が把握できれば、自行における抵当権設定の際に先順位のものと合致しているか否かのチェックができますし、場合によっては、先順位における担保徴求漏れ(例えば、接道部分の土地が未設定とか)を発見することもできます。抹消されている場合(下線が引かれている場合)でも、以前における抵当権設定状況を把握することが可能です。

こうすることによって、換価処分時の担保価値毀損のリスクを回避することができます。